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第118回 教え上手
「名選手必ずしも名コーチたりえず」の言葉通り人を教えることはプレイすることとは違った能力が必要である。私はかつて色々な人からサックスの奏法について教えを受けたがやはり理論的に教えてくれた言葉は体に染みついている。逆に感情的に「ハートをもって吹け」だとか「フィーリングが足りない」と言われてもどうもピンとこない。
野球でもかつて名選手だった監督が「球をよく見て思い切り振りきれ」だとか「月に向かって打て」とか言ったことがあった。プロ選手ならいざ知らず一般の人には通じまい。より具体的かつ理論的な説明が求められる。更にその選手の能力に応じたアドバイスが必要である。
今人を指導する立場になってつくづく教えることの難しさを痛感する。なかなか理解されずに苦しむことも良くある。しかしそうして教えていくうちにある日突然めきめきと伸び始めるのを見るほどうれしいことはない。コーチ冥利に尽きる。
コーチするときにはまずはお手本を示されることが第1、そして理論的に説明し上手くいったら褒めること・・・これに尽きる。山本五十六が言ったという「やって見せ 言って聞かせて させてみせ 褒めてやらねば 人は動かじ」は音楽のコーチにも全くあてはまるのである。
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