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60代以上の方ならご存知の方も多いと思うが、日本のジャズ界草分けのトランペッターで南里文雄さんという方がいらっしゃった。35年余り前になるが当時は脂の乗りきった時期で、大阪のニューオリンズラスカルズのライブには度々遊びに来られた。
彼は眼がご不自由で店内では殆ど視力がないのであるが、店に入るや否や音を聴いただけで“お、高橋さんやってるね。“と店の人に言われたそうである。
この店で共演した録音のレコードがあるらしいと聞いたのは十数年前のことであるがどこにあるかは皆目見当がつかず半ば諦めていた。所が今年の8月末のあるライブのあと、ファンの方から声をかけられ、“高橋さんが南里さんと共演されたレコードを私のお宝として持っているんです。“とそのレコードを見せてくれたのである。まさに“ごたいめーん”の瞬間であった。
演奏は張りのある南里さんのトランペットを中心にしたラスカルズの演奏で、私のへたくそなサックスのソロも入っている。ライブの熱い観客の声援に支えられたホットな演奏で、35年昔にしばしタイムスリップしたのであった。 |